乳がん発見から手術までの道のり⑨(転院)
乳腺専門医のいる大学病院に紹介状を書いてもらい転院した。
「付いて行こうか?」という優しい夫の申し出を丁重に断り、ひとりで病院に行った。
初めての大学病院。すごい人の数。
診察室におられた先生は穏やかそうな男性のドクターだった。
「よくこのレントゲンで見つけてもらえましたね。見逃されても不思議ではないですよ」と。
「全摘しなくても温存で大丈夫だと思います」と言ってもらった。
少しホッとした。私にはまだやらなければならないことがたくさんあるので死ねないことを伝えた。先生は笑っていた。
驚いたのが、手術は早くても1ヵ月半先ということだった。全て予約で埋まっているとのこと。
「このまま1ヵ月半も放置して、大丈夫なのですか?」と聞いた。
「この病気はすでに8~10年前からあなたの体の中にあるものです。明日、手術を受けても結果は何も変わりません。絶対に!」との返事だった。
先生に手術をお願いした。手術日は10月19日に決まった。
手術までの1ヶ月半。本当に長かった。
でも、ここの病院に来て良かったと思った。