乳がん発見から手術までの道のり⑫(友達②)
幼稚園時代から仲の良い看護師の友達がいる。
お互い子育てと仕事に忙しく、年に数回しかあえない友達。黙っていれば分からないと思ったが、伝えることにした。
看護師という仕事上、こういう話には慣れているのだろう。乳がんの恐ろしさを淡々と話し続け、「ステージは?転移は?」と根掘り葉掘り聞かれた。
だんだんと不愉快になる自分がいた。そんなことまで伝える気はなかった。言うんじゃなかったと後悔した。その後の話はよく覚えていない。電話をかけたことをただただ後悔した。
彼女は母親を乳がんで亡くしている。だから悪気はないことは十分承知している。専門的立場から話をしてくれたんだと思う。でも、私はそんな話をしたかったのではなかった。
翌日、忙しい中、車で1時間以上かけて家に来てくれた。